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2024.04.03

正しい歯の磨き方


テレビや歯科医院で歯磨きのやり方を一度は聞いたことがある人は多いと思います。しかし全部覚えて毎日実践できている人は中々少ないのではないでしょうか。

虫歯や歯周病はプラーク(歯垢:細菌のかたまり)が原因で発症・進行していきます。
そのため、虫歯や歯周病の予防にはプラークを取り除くことが一番大切です。

歯磨きの方法やコツ、限界などについて説明していきます。

・歯ブラシの選び方や交換時期
・歯ブラシの使い方
・磨き残しを減らすためのコツ
・歯磨きの限界

歯ブラシの選び方や交換時期

成人の歯ブラシの幅は一般的に前歯2本分の大きさである 2 ㎝ くらい が推奨されています。大きいと広く毛先が当たって効率的と思われますが、細かい動かし方が出来ないと、磨き残しが多くなります。
また、毛先が開いてくると汚れの除去効率が悪くなります。歯ブラシを裏から見て毛先が見えたら、交換の時期になり、大体 1~2 か月 が目安ですが、それよりも早く毛先が開く場合は磨いている時の力が強すぎる可能性が高いです。
歯ブラシの毛の硬さはやわらかいものよりも ふつう のものの方が汚れの除去効率が高いです。しかし歯ぐきに炎症がある場合など、痛くて歯磨きが出来ない場合は、やわらかい歯ブラシの方が良い時もあります。

歯ブラシの使い方

歯ブラシの持ち方は 鉛筆持ち・ペングリップ にすると、余計な力がかからず細かく動かすことができます。また、小刻みに 1~2 本の歯を磨く ように動かすと効率的に汚れを取り除けます。
そして適切なブラッシング圧は 150~200 g 程度です。具体的には指の爪を軽く押して白くなる程度の弱い力が適正です。
子供の場合は歯に対して 90 度に毛先を当てるスクラッビング法、大人の場合は歯に対して 45 度に当て歯茎も磨くように毛先を当てるバス法が推奨されます。
また、小さい子供には仕上げ磨きをしてあげてください。その時、あまり強くすると歯ぐきを傷つけてしまったり、痛かったりすると歯磨き自体を嫌いになってしまうので優しく磨いてください。

磨き残しを減らすためのコツ

磨き残しを減らすためには、歯ブラシが当たりづらい場所を知ることも大切です。一般的には、歯と歯の間、歯と歯茎の境目、歯の舌側の面、歯並びがデコボコしているところ、歯茎が下がっているところ、生えかけている歯、横向きの親知らずなどは歯磨きの難易度が上がります。

そのため、
①磨く順番を決めて一筆書きで磨いていく。
②歯間ブラシ、タフトブラシ、フロスを使う。
③定期的にプラークを染出して苦手な場所を把握する。

などの工夫が効果的です。
服などに付着すると落ちない場合があるため注意しましょう。

左の写真は一見キレイに磨けているように見えますが、
歯垢を染め出すと右の写真のように磨き残しがあることがわかります。

歯磨きの限界

自分で行う歯磨きは虫歯や歯周病の予防や治療に非常に有効です。しかしプラークが口腔内のミネラルなどを吸収して歯に強力に付着した歯石や、歯周病が進行して形成された深い歯周ポケットの中のプラークは歯ブラシでは除去できません。そのため歯科医院で定期的な検診やクリーニングを受けることも大切です。

まとめ

正しい歯磨きを出来るようになると虫歯や歯周病を予防することができます。しかし、口腔内の状態は一人一人違うため質問やお困りのことがある場合は歯科医院に相談しましょう。

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