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2024.11.28

歯医者の新しい味方!口腔内スキャナーって知っていますか?


はじめに:口腔内スキャナーって何?

みなさんは歯医者さんで「型取り」をしたことがありますか?
あの、ぐにゃっとした粘土のような素材を口の中に入れて、しばらくじっと待つ型取り作業。ちょっと苦手だなと思う方もいるかもしれません。

そんな従来の型取り方法に代わる、新しい技術が登場しました。それが「口腔内スキャナー」です。
この機械を使えば、口の中を専用のカメラでスキャンしてデジタルデータとして記録できるため、型取りがぐっと簡単になるのです。

今回は、口腔内スキャナーがどんなものか、どうやって使うのか、そしてどんなメリットがあるのかを詳しくお伝えします。

口腔内スキャナーとは?
型取りが変わる!従来の方法との違い
口腔内スキャナーはどんな治療に使われるの?
患者さんにとってのメリットとは?
患者さんが知っておきたいポイント
口腔内スキャナーの未来
まとめ

口腔内スキャナーとは?

最新技術で「お口の中」をデジタル化!
口腔内スキャナーは、小型のカメラを使って口の中を撮影し、その画像をもとにコンピューターが3Dデータを作り出す機械です。
まるで写真を撮るような感覚で、歯の形や噛み合わせを正確に記録することができます。

    これまでの型取りと比べて、患者さんへの負担が少なく、短時間で終わるのが大きな特徴です。
    また、撮影したデータはすぐに確認できるので、歯科医師や歯科技工士が治療計画を立てる際にも役立ちます。

    型取りが変わる!従来の方法との違い

    従来の型取り方法のデメリット
    今までの型取り方法では、以下のような問題点がありました:

      粘土のような素材(印象材)を口に入れると気持ち悪く感じる
      型が固まるまでじっと待つ必要がある
      型がズレたり歪んだりして、再度型取りが必要になる場合もある
      こうした作業は、患者さんにとってストレスを感じる場面でもありました。

      口腔内スキャナーのメリット
      一方、口腔内スキャナーを使った型取りには次のような利点があります:

      快適さ: 粘土状の素材を使わないので、違和感がほとんどありません
      短時間: スキャン作業は数分で完了
      精度が高い: 人の手で作る型よりも精密なデータが得られる
      データの保存が簡単: スキャンした情報はデジタルデータとして保存でき、再利用が可能

      口腔内スキャナーはどんな治療に使われるの?

      口腔内スキャナーは、さまざまな歯科治療で活用されています。具体的な例をいくつかご紹介します。

        ① 矯正治療
        歯並びを整える矯正治療では、歯の動きを計画するために正確な歯型が必要です。
        口腔内スキャナーを使えば、現在の歯の状態を3Dで詳しく確認し、最適な治療計画を立てることができます。
        また、マウスピース型矯正(インビザラインなど)を作る際にも欠かせない技術です。

        ② セラミックやクラウンの作製
        むし歯治療で歯を削ったあとに被せ物をする場合にも役立ちます。
        スキャナーで取ったデータをもとに、歯にぴったりフィットするセラミックやクラウンを作ることができます。
        従来の型取りでは起こりやすかった「ズレ」や「再製作の必要」がほとんどありません。

        ③ インプラント治療
        インプラントを埋め込む際にも、正確な歯型が重要です。
        スキャンしたデータを使うことで、インプラントをどの位置に入れるべきか、精密に計画することができます。

        患者さんにとってのメリットとは?

        口腔内スキャナーを使うことは、患者さんにとってどんな良いことがあるのでしょうか?

          ① 型取りが快適になる
          従来の型取りで感じていた不快感やストレスがなくなり、治療のハードルが下がります。

          ② 治療がスピーディーになる
          スキャナーで取ったデータは即座にコンピューターに送られるため、型取りから被せ物の作製までの時間が短縮されます。
          忙しい方や治療を早く終わらせたい方には大きなメリットです。

          ③ 治療結果の精度が向上
          デジタルデータを使用することで、歯にぴったりフィットする被せ物や矯正器具を作ることができます。
          結果として、治療の仕上がりがより自然で快適になります。

          患者さんが知っておきたいポイント

          口腔内スキャナーの利便性は高いですが、注意しておきたい点もあります。

            ① 全ての歯科医院に導入されているわけではない
            口腔内スキャナーは比較的新しい機械であり、導入にはコストがかかるため、まだ全ての歯科医院で利用できるわけではありません。
            スキャナーを希望する場合は、事前に医院に確認しておきましょう。

            ② 保険適用の範囲に注意
            口腔内スキャナーを使った治療は、一部のケースで保険適用外となる場合があります。
            どの治療にどのくらいの費用がかかるのか、詳しく説明を受けて納得した上で進めるようにしましょう。

            口腔内スキャナーの未来

            歯科医療のデジタル化が進む中で、口腔内スキャナーはますます普及していくと考えられています。
            将来的には、スキャナーで取ったデータをAIが分析し、さらに精密な治療計画を立てることが可能になるかもしれません。

            また、患者さん自身がスキャンデータを見ることで、治療内容をより理解しやすくなるという可能性もあります。
            「見える化された治療」が進むことで、歯科医院と患者さんの信頼関係がより強まることが期待されています。

            まとめ

            口腔内スキャナーは、患者さんにとっても歯科医師にとっても多くのメリットがある画期的な技術です。
            「歯医者さんの型取りが苦手」という方も、この新しい技術を利用することで、快適に治療を受けられるかもしれません。

            もし口腔内スキャナーに興味があれば、ぜひ歯科医院で相談してみてください。
            あなたにとって最適な治療法を見つけるお手伝いができることでしょう。

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